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決算個社IT・インターネット2026年09月14日

【株式会社サイバー・バズ(証券コード:7069)徹底解説】2026年9月期 第3四半期──営業利益2.5倍、収益性が明確に改善

【株式会社サイバー・バズ(証券コード:7069)徹底解説】2026年9月期 第3四半期──営業利益2.5倍、収益性が明確に改善

株式会社サイバー・バズ(証券コード:7069)は、SNSマーケティングやインフルエンサーを活用した支援事業を展開する企業です。企業のSNSアカウント運用や、インフルエンサーを起点とした情報発信の設計を手がけています。広告主とSNS上の発信者をつなぐ立ち位置が、同社の事業の軸となっています。

2026年9月期第3四半期累計の売上高は61億17百万円となり、前年同期の51億74百万円から+18.2%の増収となりました。営業利益は4億82百万円(前年同期比+149.7%)、経常利益は4億64百万円です。親会社株主に帰属する四半期純利益は3億19百万円(同+203.8%)となりました。

増収率が2割弱にとどまる一方、営業利益は2.5倍、最終利益は3倍の水準へ伸びています。収益性が大きく改善した四半期累計の決算です。

詳しくは前回の記事もあわせてご覧ください。
【株式会社サイバー・バズ(証券コード:7069)徹底解説】SNSマーケ市場拡大の中で見える収益構造

1. 通期着地を左右する市場環境

同社が手がけるSNSマーケティングは、企業の販促活動のうちデジタル領域に位置づけられる分野です。広告枠を買って露出を確保する従来型の手法に対し、発信者の投稿を通じて情報を届ける点に特徴があります。企業側から見ると、商品の使用感や体験を第三者の言葉で伝えられる手段となります。

この領域は、案件ごとに企画・制作・発信者の手配・効果測定までを担う労働集約的な性質を持つと考えられます。売上が伸びても人件費や外注費が同じ比率で増えれば、利益率は上がりません。逆に、運用の型が定まれば増収分がそのまま利益に残りやすくなります。

同社の第3四半期累計は、売上高が+18.2%の伸びに対して営業利益が+149.7%と大きく上回りました。単価や案件の構成、あるいは運用効率のいずれかが改善したことを示す数字と見られます。通期の着地は、この収益性の水準を第4四半期も保てるかどうかに左右されると考えられます。

2. 業績推移

第3四半期連結累計期間の売上高は61億17百万円で、前年同期の51億74百万円から9億43百万円増加しました。増収率は+18.2%です。前期通期の売上高71億31百万円と比べると、3四半期で前期通期の8割超の水準に達しています。

四半期ごとの累計推移を見ると、勢いの変化がわかります。第1四半期累計は20億6百万円(前年同期比+0.6%)とほぼ横ばいでした。第2四半期累計は41億51百万円(同+18.9%)、第3四半期累計は61億17百万円(同+18.2%)となり、第2四半期以降に増収基調が定着しています。

営業利益は4億82百万円となり、前年同期の1億93百万円から2億89百万円増えました。増益率は+149.7%です。営業利益率は7.9%となり、前年同期の3.7%から4.2ポイント改善しました。第1四半期累計は1億76百万円、第2四半期累計は3億94百万円で、着実に積み上がっています。

経常利益は4億64百万円で、前年同期の1億95百万円から2億69百万円の増加です。営業利益を下回っているため、営業外費用が営業外収益を上回ったと見られます。親会社株主に帰属する四半期純利益は3億19百万円となり、前年同期の1億5百万円から+203.8%の増加となりました。

財政状態は、第3四半期末の総資産が33億93百万円、純資産が11億29百万円です。前期末の総資産31億8百万円、純資産7億52百万円と比べると、純資産が3億77百万円増えています。四半期純利益の積み上がりが自己資本の厚みにつながっていると考えられます。

3. 直近決算の重要ポイント

今回の決算で最も重要なのは、増収率と増益率の差です。売上高は+18.2%の伸びにとどまる一方、営業利益は+149.7%と大幅に増えました。売上が9億43百万円増える中で営業利益が2億89百万円増えているため、増収分の約3割が利益として残った計算になります。

この差は、費用の増え方が売上の伸びより緩やかだったことを意味します。人件費や外注費といった変動費の比率が下がったか、固定費を売上が上回って吸収した可能性があります。いずれにせよ、事業規模の拡大が収益性の改善を伴った点が今回の特徴です。

もう一点、四半期単独の動きにも目を向ける必要があります。第3四半期単独の売上高は、累計から第2四半期累計を差し引くと19億66百万円です。前年同期の第3四半期単独は16億82百万円ですので、増収は続いています。一方、第3四半期単独の営業利益は88百万円で、前年同期の83百万円とほぼ同水準にとどまりました。

累計での大幅増益は、主に第1四半期から第2四半期にかけての改善によるものと見られます。第4四半期に向けて、収益性の改善が再び進むかどうかが焦点になると考えられます。

4. Q3時点の事業進捗

通期予想に対する進捗率を確認します。売上高は82億円の予想に対して累計61億17百万円で、進捗率は約74.6%です。第3四半期の目安である75%とほぼ同じ水準にあります。

利益面の進捗はこれを上回ります。営業利益は5億20百万円の予想に対して累計4億82百万円で、進捗率は約92.7%です。親会社株主に帰属する当期純利益は3億68百万円の予想に対して累計3億19百万円で、進捗率は約86.7%となっています。残り1四半期で必要な利益額は小さく、計画には余裕があると見られます。

なお同社は、第1四半期時点では通期売上高を77億円、営業利益を3億円と見込んでいました。第2四半期の決算発表時点で、売上高82億円、営業利益5億20百万円へと予想を引き上げています。上半期の収益改善を受けた見直しであったと考えられます。

配当については、通期予想も1株当たり0円です。前期に続き無配の計画であり、利益を事業基盤の強化や財務体質の改善に充てる方針が続いていると見られます。純資産が7億52百万円から11億29百万円へ増えている点は、その方向と整合します。

5. 業界の注目ポイント

労働集約型から収益性改善への転換

SNSマーケティングの支援は、案件ごとに企画から効果測定までを担う業務です。担当者の工数がそのまま原価につながりやすく、売上と費用が連動しやすい構造にあります。この構造のもとでは、規模を追うだけでは利益率が上がりません。

同社の第3四半期累計は、営業利益率が3.7%から7.9%へ改善しました。同じ売上を生むのに必要な工数が減ったか、単価の高い案件が増えたかのいずれかが働いた結果と考えられます。この改善が一時的なものか、構造的なものかは、第4四半期以降の推移で判断する必要があります。

マーケティング施策の効果測定という課題

インフルエンサーを起点とした施策は、露出量だけでは成果を測りにくい面があります。投稿の閲覧数や反応数と、実際の購入や問い合わせのつながりを追う必要があるためです。発注する企業側には、施策ごとの効果を継続的に記録し比較する仕組みが求められます。

この課題は、マーケティング支援を受ける側の体制にも関わります。施策の効果を社内で可視化できなければ、次の予算配分の判断が難しくなるからです。支援会社の提供価値が、施策の実行から効果の可視化まで広がりつつあると考えられます。

収益の安定性と財務基盤の厚み

同社の第3四半期末の純資産は11億29百万円、総資産は33億93百万円です。純資産は前期末から3億77百万円増えましたが、総資産に対する比率は依然として高い水準とは言えません。利益の積み上げによる自己資本の充実が、引き続き課題になると見られます。

案件受託型の事業は、広告主の予算方針に売上が左右されやすい性質を持ちます。景気や販促予算の変動に耐えるには、手元の資金と自己資本の厚みが意味を持ちます。無配を継続しながら内部留保を積む現在の方針は、この点を踏まえたものと考えられます。

6. ITトレンド編集部の考察

前期の2025年9月期は、売上高71億31百万円、営業利益3億49百万円、経常利益3億44百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億85百万円で着地しました。今期は第3四半期累計の時点で営業利益4億82百万円に達しており、前期通期を大きく上回っています。収益性の改善が明確に数字へ表れた期と評価できます。

一方で、最終利益は前期通期の3億85百万円に対し、今期の累計が3億19百万円です。通期予想の3億68百万円は前期比-4.7%と減益の計画になっています。営業段階では大幅な増益を見込みながら最終段階で減益となる形であり、前期の最終利益に営業外または特別の要因が含まれていた可能性があると考えられます。

注目したいのは、第3四半期単独の営業利益が前年同期並みにとどまった点です。累計では2.5倍の増益ですが、四半期ごとの伸びは一様ではありません。改善の勢いが続いているのか、いったん踊り場に入ったのかは、通期決算での確認が必要な点です。

通期予想は売上高82億円(前期比+15.0%)、営業利益5億20百万円(同+48.8%)、経常利益4億87百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億68百万円(同-4.7%)です。利益進捗が9割を超えている点を踏まえると、営業段階の計画達成は視野に入っていると見ています。

7. まとめ

  • 2026年9月期第3四半期累計:売上高61億17百万円(前年同期比+18.2%)、営業利益4億82百万円(同+149.7%)、経常利益4億64百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益3億19百万円(同+203.8%)
  • 営業利益率は7.9%へ改善(前年同期は3.7%)
  • 四半期累計の増収率は第1四半期+0.6%、第2四半期+18.9%、第3四半期+18.2%と、第2四半期以降に増収基調が定着
  • 第3四半期単独の売上高は19億66百万円(前年同期は16億82百万円)、営業利益は88百万円(同83百万円)とほぼ横ばい
  • 第3四半期末の総資産33億93百万円(前期末31億8百万円)、純資産11億29百万円(同7億52百万円)
  • 通期予想への進捗率は売上高約74.6%、営業利益約92.7%、当期純利益約86.7%
  • 2026年9月期通期予想:売上高82億円(前期比+15.0%)、営業利益5億20百万円(同+48.8%)、経常利益4億87百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億68百万円(同-4.7%)、配当予想は年0円

ITトレンド編集部

IT製品の比較サイト「ITトレンド」の編集部です。ITトレンドはイノベーションが2007年より運営している法人向けIT製品の比較・資料請求サイトで、累計訪問者数2,000万人以上、3,750製品以上を掲載しています。読者がIT製品・サービスを比較検討する際に役立つ情報や、システムを活用した社内の課題解決のヒントになる情報を日々発信しています。

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