Microsoftは、Windows 11に向けた2026年2月のセキュリティ更新プログラムを、2月10日(火)から順次提供する予定です。いわゆる「Patch Tuesday」に該当する更新で、バージョン25H2および24H2が対象となります。
今回の更新は、セキュリティ修正に加えて複数の機能追加や仕様変更が含まれている点が特徴です。現在はWindows Insider ProgramのRelease Preview Channelで提供されており、今後、一般向けの安定版チャネルにも展開される見込みです。
発表内容によると、全体で8つの新機能・変更点が盛り込まれており、クロスデバイス連携の強化や、セキュリティ機能の運用性改善、既存機能の品質向上などが中心となっています。
クロスデバイス連携や設定周りの見直しが進む更新内容
注目点の一つが、クロスデバイス再開機能の拡張です。Android端末で行っていたWordやExcel、PowerPointでの作業やブラウジングを、Windows 11のPC側のタスクバーから直接再開できるようになります。
対応端末としては、SamsungやXiaomiなど複数メーカーが挙げられており、Microsoft Copilotアプリを介したファイルやブラウザセッションの同期が可能になるとされています。
また、Windowsの設定画面にも小さな変更が加えられます。
「設定」アプリのホーム画面に、プロセッサやメモリ容量といった端末スペックを表示する「デバイス情報」カードが追加され、端末状態の把握がしやすくなると見られます。
そのほか、Windows MIDI ServicesによるMIDI 1.0/2.0対応の強化や、音声アクセス・音声入力機能の改善、エクスプローラーでネットワーク上の場所を開く際の応答速度向上など、派手さはないものの日常的な利用体験を底上げする変更が多く含まれています。
IT運用を意識した仕様変更が目立つPatch Tuesday
今回のアップデートをITツール全体の流れの中で見ると、「運用上の障壁を下げる」方向性がより明確になってきたと受け取れそうです。
象徴的なのが、スマートアプリコントロールの仕様変更です。これまで同機能は、一度有効化すると無効にするためにOSの再インストールが必要でした。
今回の更新では、再インストールを行わずにオン・オフの切り替えが可能になります。セキュリティ機能としての位置づけは維持しつつ、検証や段階的導入をしやすくする意図がうかがえます。
Windows Helloの強化も同様です。これまで内蔵センサーに限定されていたEnhanced Sign-in Securityが、対応する外部指紋リーダーなどでも利用可能になります。
ノートPCを閉じたままドッキングステーションで利用するような働き方を前提にすると、現実的な改善といえそうです。
こうした変更は、単なる新機能追加というよりも、企業利用やハイブリッドワークを前提としたWindows 11の成熟を示す動きとして位置づけられます。
業務利用で押さえておきたいポイント
法人やIT管理者の視点では、いくつか注意しておきたい点もあります。
まず、スマートアプリコントロールの切り替えが容易になることで、検証機や一部端末での影響確認が行いやすくなると考えられます。一方で、設定変更の運用ルールをどう整理するかは、組織ごとに検討が必要になりそうです。
また、エクスプローラーのネットワークロケーション高速化は、社内ファイルサーバーやNASを日常的に利用する環境では、体感的な改善につながる可能性があります。小さな変更ですが、積み重なると業務効率に影響を与える部分といえます。
一方、過去のWindowsアップデートでは、起動不能や特定アプリが利用できなくなるといった不具合が報告された例もあります。
今回もPatch Tuesdayである以上、企業内での本格展開前には、バックアップや検証環境での確認が重要になると見られます。
まとめ
Windows 11の2026年2月アップデートは、クロスデバイス連携の強化やセキュリティ機能の運用性改善、品質向上を中心とした更新内容となっています。
目新しさよりも、日常利用やIT運用の現場で感じられていた課題に手を入れる構成といえそうです。
一方で、Controlled Feature Rolloutにより、すべての端末で同時に新機能が有効になるとは限らない点や、更新による安定性への影響には引き続き注意が必要です。
今後の月例アップデートや追加情報とあわせて、Windows 11の進化を継続的に見ていくことが求められそうです。

