オンライン商談システムとはどのような仕組みか
活用場面を見る前に、何を担う仕組みなのかを押さえておきましょう。近い用途のツールとの違いを理解すると、必要な機能も見えてきます。
オンライン商談システムの基本的な役割
オンライン商談システムとは、営業担当者と顧客が離れた場所から画面を共有しながら商談を進めるための仕組みです。資料を見せながら説明し、質疑応答を重ねる流れを支えます。
備わっている機能は製品によって異なりますが、映像と音声のやり取り、資料の共有、書き込みによる補足、商談の録画、日程の調整といった要素が中心です。商談の内容を記録し、後から振り返れる構成もあります。
Web会議ツールとの違い
Web会議ツールは、社内の打ち合わせを含めた幅広い用途を想定しています。参加者が同じ環境を用意していることが前提になりやすく、事前の準備が必要な場合があります。
オンライン商談システムは、顧客側の負担を抑えることに重点が置かれています。案内されたURLを開くだけで参加でき、アプリの導入を求めない構成が中心です。商談の記録や営業支援システムとの連携を備えた製品もあり、営業活動の管理まで含めて扱える点が違いといえます。
商談の段階から見た活用場面
事例で語られる使われ方は、商談の段階によって分かれます。三つに整理して確認します。
初回の接点づくりでの活用
問い合わせや資料請求を受けた直後に、短時間の説明の機会を設ける使い方です。訪問の日程を調整するより早く接点を持てるため、関心が高いうちに対話を進められます。
遠方の見込み客にも対応できるため、これまで訪問の対象外だった地域まで営業の範囲を広げられます。一方、初対面では相手の反応が読み取りにくい面もあります。短時間で区切る、事前に議題を共有するといった進め方で、相手の負担を抑える工夫が採られています。
提案や説明の場面での活用
資料を画面で共有しながら提案内容を説明する使い方です。手元の資料を見てもらいながら、書き込みで補足を加えられます。実際の製品画面を見せる説明にも向いています。
複数の関係者に同席してもらいやすい点も、事例で挙げられる利点です。会議室を確保する必要がなく、決裁に関わる方に短時間だけ参加してもらう進め方も採れます。ただし、込み入った条件の交渉や、社内の合意形成を伴う場面では対面が選ばれることもあります。
導入後のフォローでの活用
契約後の設定支援や使い方の案内、定期的な状況確認に使う場面です。訪問の必要がない用件をオンラインで済ませることで、担当者はより多くの顧客に対応できます。
操作方法の説明では、画面を共有しながら進められることが特に役立ちます。録画を残しておけば、後から見返す資料としても使えます。フォローの回数を増やしやすくなることが、解約の抑止につながる可能性も語られています。
体制から見た活用場面
営業の体制によっても、使われ方の重点が変わります。二つの場面を確認します。
全国に顧客がいる事業での活用
拠点のない地域の顧客に対応する場面です。訪問には移動の時間と費用がかかるため、頻度が限られます。オンラインであれば、必要なときに接点を持てます。
これまで対応が難しかった地域を営業の対象に加えられる点も、事例で語られる変化です。一方で、地域によっては対面での訪問が信頼につながる場合もあります。初回は訪問し、その後の連絡はオンラインにするといった使い分けも検討されます。
内勤の担当者が対応する体制での活用
訪問を伴わず、社内から複数の顧客に対応する体制での活用です。移動がない分、一日あたりの商談件数を増やせます。問い合わせへの初期対応を担い、必要に応じて訪問担当へ引き継ぐ分業も組めます。
この体制では、商談の内容を記録して共有する仕組みが重要になります。引き継ぎの際に経緯が伝わらなければ、顧客に同じ説明を繰り返させることになります。営業支援システムとの連携が可能かどうかも確認しておきたい点です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でオンライン商談システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
事例を読み解く際の着眼点
公開されている事例をそのまま自社に当てはめると、想定と異なる結果になることがあります。読む際に確認したい点を二つ挙げます。
対面との使い分けの前提
商談件数が増えた、移動時間が削減されたという記述は、どの段階をオンラインに置き換えたかによって意味が変わります。すべてをオンラインにした事例と、初回のみ対面とした事例では、前提が異なります。
扱う商材の性質も影響します。実物を確認してもらう必要がある商材や、長期の契約を伴う商材では、対面が求められる場面が残ります。自社の商材と顧客層に照らして、どの段階を置き換えられるかを見極めましょう。
効果の測り方と営業手法の変化
成果は、システムの導入だけでなく、営業の進め方を変えたことによってもたらされている場合があります。分業の体制を整えた、資料を作り直した、事前の準備の手順を決めたといった取り組みが同時に行われていることもあります。
何を変えた結果なのかを分けて読むと、自社で再現できる部分が見えてきます。商談件数だけでなく、成約に至った割合や商談にかかった時間もあわせて確認すると、実態に近い見方ができます。
オンライン商談システムの選び方
ここまでの内容を踏まえ、製品を選ぶ際の確認事項を整理します。
利用場面と参加者の環境の整理
最初に、どの場面で使うのかを決めます。初回の説明が中心なのか、提案や交渉まで含めるのか、導入後のフォローに使うのかによって、必要な機能が変わります。
顧客側の環境も確認点です。アプリの導入を求めない構成であれば、相手の負担を抑えられます。企業によっては社内のネットワーク設定で接続が制限される場合もあるため、つながらなかった際の代替手段も用意しておきましょう。
記録と分析の機能
商談の録画、要点の記録、参加者の情報の管理といった機能のうち、必要なものを整理します。記録が残れば、引き継ぎや振り返りに使えます。
録画を行う場合は、顧客への説明と同意の取り方を決めておく必要があります。営業支援システムや顧客管理システムとの連携も確認点です。商談の情報を手作業で移し替える運用では、件数が増えるほど負担が積み上がります。
費用とサポート範囲の確認
料金は、利用する営業担当者の人数に応じた月額制が中心ですが、同時に開催できる商談数や録画の保存容量によってプランが分かれる場合もあります。無料で使える範囲を設けた製品もあるため、まず試す進め方も選べます。
サポートについては、どこまで対応してもらえるのかを具体的に確かめます。操作方法の案内にとどまるのか、社内への展開や活用方法を相談できるのかは製品ごとに差があります。商談中に接続の問題が生じた際の連絡手段も確認しておきましょう。
商談の段階別に選べるオンライン商談システム
導入や運用のしやすさにあわせて検討できるオンライン商談システムを紹介します。
ベルフェイス (ベルフェイス株式会社)
- 3,000社以上との取引によって蓄積されたDXノウハウ
- 営業に特化した支援機能が充実
- 金融機関での導入実績を誇る強固なセキュリティ
V-CUBE セールスプラス (株式会社ブイキューブ)
- 熱が冷めないうちに本格的な商談へ即移行
- 直感的に現況を把握できるダッシュボード機能
- Salesforce連携で顧客情報管理を効率化
ビデオトーク (NTTドコモビジネスX株式会社)
- URLを送ってタップしてもらうだけ!スピーディーに通話を開始!
- スマホカメラでお客様の状況を詳細に把握!きめ細かい対応を
- アプリ・アカウント不要!スマホ操作初心者でも安心!
meetin (株式会社meet in)
- ログイン不要、クリック1つで会議開始。
- ビジネス会議に必要な機能を備え、使いやすさを重視。
- 国内設計・サポートで安心な国産Web会議システム。
オンライン商談に関するよくある質問
導入を検討する担当者から寄せられることの多い質問と回答をまとめました。
- Q1: Web会議ツールで代用できませんか?
- 社内での打ち合わせが中心であれば代用できる場合があります。ただし、顧客側にアプリの導入を求めない構成や、商談の記録と営業支援システムとの連携が必要であれば、商談向けの製品が候補になります。用途を整理して判断しましょう。
- Q2: すべての商談をオンラインに切り替えるべきですか?
- 商材の性質や顧客の希望によって適する形が変わります。初回は訪問し、その後の連絡をオンラインにするといった使い分けも選べます。まずは置き換えやすい場面から始め、成果を見ながら範囲を広げる進め方が現実的です。
- Q3: 顧客側の準備は必要ですか?
- 案内されたURLを開くだけで参加できる構成であれば、事前の準備はほとんど不要です。ただし相手企業のネットワーク設定によっては接続が制限される場合もあります。つながらなかった際の代替手段を用意しておくと安心です。
- Q4: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- 標準機能をそのまま使う場合は、契約から短期間で始められることが多くあります。一方、営業支援システムとの連携や社内の運用ルールの整備を伴う場合は準備に時間を要します。まず少人数で試し、範囲を広げる計画も検討できます。
まとめ
オンライン商談の事例では、初回の接点づくり、提案や説明、導入後のフォローという段階ごとに使われ方が分かれます。全国に顧客がいる事業や、内勤の担当者が対応する体制では、特に効果が語られやすい領域です。事例を読む際は、どの段階を置き換えたかという前提と、営業の進め方をどう変えたかまで確認しましょう。利用場面と顧客側の環境を整理したうえで、記録や連携、費用を比べて選ぶことをおすすめします。


