間接材とは
間接材とは、事業活動に必要な購買品のうち、業務を進めるうえで必要な工具や消耗品など直接材以外の購買品のことです。直接材は会社が主体的に仕入れますが、間接材は部署や個人単位で発注します。
ここでは、間接材の概要や直接材との違いについて詳しく解説します。
間接材の種類と例
簿記の世界では、材料費を使途ごとに次の5つに分類します。
- ●主要材料費
- ●購入部品費
- ●補助材料費
- ●工場消耗品費
- ●消耗工具器具備品費
このなかで間接材にあたるのが「補助材料費」「工場消耗品費」「消耗工具器具備品費」の3つです。これらの項目は、消耗品やその他の備品など、補助的な材料を指します。例えば製造業では工具類や燃料が間接材です。
直接材との違い
直接材と間接材は、購買品の使用目的と分類に違いがあります。直接材とは、売上や利益に直結する購買品のことです。簿記の5分類のなかでは、「主要材料費」「購入部品費」の2つが直接材にあたります。商品を直接構成する材料を指し、製造業であれば材料や部品が直接材として挙げられます。

間接材の調達・管理における課題
ここでは、間接材の調達・管理における代表的な課題について整理します。
仕入先や品目の管理が複雑
間接材は種類や品数が多く、部署や個人でそれぞれに発注するため仕入先や品目の管理が複雑になりがちです。間接材は仕入先が分散しやすく、部署ごとに同じ商品を仕入れてもコストに差が出ることも多くあります。
また、直接材のように正確な在庫管理がされていない場合は在庫数もあいまいになるため、間接材調達業務のすべてを把握することは困難になるでしょう。
調達プロセスがあいまい
間接材は直接材とは異なり、経営戦略に応じた調達計画がありません。部署や個人単位の裁量に任せて発注されるため、調達プロセスがあいまいです。部署ごとに発注商品や在庫数・仕入先が異なるため、購買部門で管理することが困難になります。直接材のように管理したくとも、一部門だけでは手が回らないのが現状です。
間接材のコスト管理に問題が発生していても、具体的な対策がとれないことも課題として挙げられます。
間接材の調達・管理を最適化する方法
間接材の調達・管理を最適化するには、「間接材の再定義」と「購買管理システムの導入」がおすすめです。それぞれの方法について詳しく解説します。
間接材の再定義
間接材のなかには調達しなくても問題がないものも存在します。そのため、まずは自社内でどのようなものが間接材として仕入れられているのかを把握しましょう。次に、間接材を必要なものと不要なものに仕分け、無駄な出費がないか確認します。不要なものは利益を圧迫する要因になるため、次から仕入れないようにしましょう。
間接材を再定義すると、意外な間接材の存在に気づくことも少なくありません。例えば広告費や修繕費などの無形サービスは、見落とされがちですが、間接材に該当します。
購買管理システムの導入
購買管理システムは、発注から支払いまでの購買に関する情報を一元管理できるツールです。発注先に応じた帳票類の自動作成や、仕入先情報の一元管理・過去の購買履歴の確認などを一つのシステムで行えます。各部門や個人で発注している間接材の購買状況も一元管理できるようになるため、自社の間接材購買の最適化に取り組みやすくなるでしょう。
以下の記事では、ITトレンド編集部がおすすめする購買管理システムを比較紹介しています。
間接材購買に購買管理システムを活用するメリット
購買管理システムを活用すると、以下のようなメリットが得られます。
- ●仕入先や購買状況・在庫数の可視化により、調達業務を正確に把握・管理できる
- ●調達プロセスの標準化・改善が可能になり、属人的な発注からの脱却が図れる
- ●仕入先の選定や価格交渉の材料として購買データを活用できる
- ●調達コストの最適化により、業績向上への貢献も期待できる
- ●不正発注の防止や業務の効率化によって、内部統制の強化にもつながる
ここまで紹介したとおり、購買管理システムを導入することで、間接材調達に関するさまざまな課題を解決できます。
「うちの会社でも導入を検討してみようかな」「まずは製品について詳しく知りたい」という方は、複数の購買管理システムをまとめて比較できる無料資料請求を活用してみてください。
【独自調査】導入後のレビューからわかるメリット・デメリット
ここでは、実際の利用者からITトレンドが独自に収集したレビューをもとに、購買管理システム導入後に感じやすいメリットとデメリットを紹介します。利用者の生の声は、導入を検討する際の大きな判断材料になります。導入後のイメージが持ちやすくなるようにまとめたので、ぜひチェックしてみてください。
専門知識がなくても効率的に購買管理できる
購買管理システムの魅力は、見積・発注・注文変更といったオペレーションを簡素化できる点です。初心者でも理解しやすいため新規導入にも適しており、日々の煩雑な購買業務から解放されることで担当者の負担を大きく軽減できます。さらにサポート体制も充実しており、レスポンスが早く不明点を気軽に問い合わせられるとの声もあります。
楽々ProcurementIIを利用したユーザーの口コミ
目立った改善点は無いですが、しいて言えば単価契約品についてマスタ化要否ボタンを設け半自動的に登録できる仕組みがあればと思います。
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通知機能に改善の余地も
一方で、通知はワークフローやチャットに限られており、活用面で物足りないという声もあります。例えば、定期購入している物品の発注や、期限を過ぎても未完了の業務についてアラートを出せるようになれば、さらに便利に使えるとの意見が寄せられています。
intra-mart Procurement Cloudを利用したユーザーの口コミ
複数のサプライヤーに対する見積依頼はもちろんのこと、見積の受領から比較・決定、発注から支払までスムーズに行うことができます。 業務フローを意識した画面構成となっており、操作も分かりやすく誰にでも使いやすいシステムだと思います。 ダッシュボード機能があり、現在、何が何件・どういう状況なのか、といったことが業務フローのような画面から一目瞭然で確認できるので、非常に便利です。また、ワークフローの作成についても、条件分岐や承認ステップ等の設定が簡単にできるため、社内稟議だけでなく、同部署内での再鑑・内部レビューといった用途でも活用しています。
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カタログ購買メニューのカタログ管理機能のマニュアルを提供してほしいです。また、ワークフローやチャットの各種通知だけでなく、定期購入している物品の発注や、期限が超過しているが該当業務が完了していないもの等について、設定によりアラート通知をしてくれる機能があると良いと思います。
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まとめ
直接材も間接材も事業活動において重要な購買品ですが、間接材は売上に直結しないため管理の最適化が軽視されがちです。間接材購買に無駄が生じる場合は、間接材を再定義したり、購買管理システムを導入したりして、業務を効率化しましょう。

見積・発注・注文変更などのオペレーションが簡素化している為、初心者でも理解しやすく新規導入にはお勧めと思います。また、サポート体制も充実しておりレスポンスも良く不明点等は気軽に問い合わせできることも導入の決め手。
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