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決算個社IT・インターネット2026年09月25日

【株式会社Mマート(証券コード:4380)徹底解説】2027年1月期 中間期(第2四半期)──営業利益21.8%増、利益率49.3%に上昇

【株式会社Mマート(証券コード:4380)徹底解説】2027年1月期 中間期(第2四半期)──営業利益21.8%増、利益率49.3%に上昇

株式会社Mマートは、飲食業界・宿泊業界・中食業界などを買い手とする業務用食材のオンライン卸売市場を運営する企業です。「流通変革のためのインフラを創る」を使命に掲げ、eマーケットプレイス事業の単一セグメントで事業を展開しています。収益は出店料(月額固定)と、取引高に比例するマーケット利用料・システム利用料で構成されています。

2027年1月期 中間期(第2四半期)の業績は、営業収益(売上高)7億52百万円(前年同期比+11.7%)と増収になりました。営業利益は3億70百万円(同+21.8%)、経常利益は3億73百万円(同+22.5%)です。中間純利益は2億52百万円(同+28.9%)となり、第1四半期に続いて2桁の増収増益を確保しました。

詳しくは前回の記事もあわせてご覧ください。
【株式会社Mマート(証券コード:4380)徹底解説】2027年1月期 第1四半期──増収12.3%、営業利益率47.6%へ改善

上半期の市場動向と後半への示唆

内閣府が2026年8月17日に公表した一次速報値によると、2026年4〜6月期の実質GDPは前期比0.3%増、年率換算で1.1%増でした。3四半期連続のプラス成長です。ただし物価上昇の影響で個人消費は伸び悩み、国内需要には一部弱さが見られました。

同社の主要顧客である飲食業界の経営環境は、上半期に一段と厳しさを増しました。帝国データバンクの調査では、2026年上半期の飲食店の倒産は473件でした。前年同期の458件を3.3%上回り、上半期として過去最多を更新しています。

倒産の背景には、食材費や光熱費の上昇に加えて人件費の増加があります。こうした環境では、飲食店が仕入コストを抑え、仕入先を多様化する動きが強まります。下期に向けても、オンラインで業務用食材を比較・調達するニーズは底堅く推移すると考えられます。

業績推移

2027年1月期中間期の営業収益は7億52百万円で、前年同期の6億73百万円から+11.7%の増収でした。第1四半期単独の3億76百万円に対し、第2四半期単独でも3億76百万円を計上しています。四半期ごとの売上水準を落とさずに上半期を終えた形です。

利益面では、営業利益3億70百万円(前年同期比+21.8%)、経常利益3億73百万円(同+22.5%)となりました。中間純利益は2億52百万円(同+28.9%)です。第2四半期単独の営業利益は1億91百万円で、第1四半期の1億79百万円を上回りました。

通期予想に対する進捗率は、営業収益51.1%、営業利益53.7%、中間純利益55.3%です。いずれも中間期の目安である50%を上回っています。通期予想は営業収益14億73百万円、営業利益6億89百万円、純利益4億56百万円で、期初計画から変更はありません。

財政状態は、総資産33億46百万円、純資産22億64百万円、自己資本比率67.7%です。現金及び現金同等物は23億93百万円と、前事業年度末から1億39百万円増加しました。営業活動によるキャッシュ・フローは2億76百万円のプラスで、配当金の支払1億22百万円を十分に賄っています。

直近決算の重要ポイント

今回の中間決算で注目すべき点は、営業費用の伸びが第1四半期から変化したことです。第1四半期は営業費用が前年同期比+0.1%とほぼ横ばいでした。中間期累計では+3.4%の増加となり、第2四半期にかけて費用がやや増えたと見られます。

それでも増収効果が費用増を上回り、営業利益率は49.3%(前年同期比4.1ポイント増)に達しました。第1四半期時点の47.6%からさらに上昇しています。経常利益率は49.7%、中間純利益率は33.5%で、いずれも前年同期から4ポイント以上改善しました。

事業指標では、運営サイトの総流通高が73億96百万円(前年同期比+12.4%)となりました。主に「Mマート」市場の伸びが貢献しています。買い手会員数は中間期末で245,044社となり、前期末から5,605社増えました(+2.3%)。

資本政策の面では、2026年8月1日付で普通株式1株を2株に分割しました。投資単位当たりの金額を引き下げ、流動性の向上と投資家層の拡大を図る狙いです。分割後の基準で、1株当たり中間純利益(EPS)は25.78円、期末配当予想は13.0円となっています。

中間期が示す事業の実力

上半期の実績は、流通高の拡大が売上と利益にほぼ連動する同社の収益構造を改めて示しました。総流通高の+12.4%に対し、営業収益は+11.7%と近い伸びです。取引高比例の利用料収入が、月額固定の出店料収入に上乗せされる構造がそのまま表れています。

営業・販売面では、AIの活用による自動化が進んでいます。各売り場サイトの課題をAIで抽出して売り手にフィードバックし、サイト改善につなげています。営業とAIを組み合わせて自動的に申込みを得るなど、人手を介さない販売手法も推進しています。

管理業務でも、経理や人事総務で日常的にAIを利用し、少人数でのバックオフィス運用を実現しています。費用が+3.4%にとどまりながら流通高を2桁伸ばせた背景には、こうした運営体制があると考えられます。売上規模に対して固定費を抑えやすい点が、50%近い利益率を支えています。

新規領域では、大手食品メーカーと協業する「WSアライアンス」で、畜産・水産分野を中心に具体的な協議が進んでいます。同社は新たな食材流通の開拓を近々予定しているとしています。催事「クラッシュ・プライス」も継続開催し、新規市場の開拓を続けています。

業界の注目ポイント

飲食店の倒産増加が映す仕入れ構造の転換

2026年上半期の飲食店倒産が過去最多を更新したことは、業界全体の収益環境が限界に近いことを示しています。食材費や光熱費、人件費がそろって上昇するなかで、価格転嫁だけで利益を確保するのは難しくなっています。仕入れの見直しは、多くの飲食店にとって避けられない経営課題です。

従来の飲食店は、近隣の卸業者との長年の取引関係に依存するケースが一般的でした。コスト圧力が強まる局面では、複数の売り手を比較できるオンライン市場への切り替えが進みやすくなります。人口減少で食市場全体の縮小も予想されるなか、調達の効率化は長期的な流れになると見られます。

大手企業の参入検討とプラットフォーム競争

同社には近時、大手商社などの大手企業からの問い合わせが増えています。食品業界でオンライン取引への参画を検討する動きが、業界全体で顕著になっていることの表れです。人手不足や物流コストの上昇が続く限り、この動きは今後さらに加速すると考えられます。

大手企業の関心の高まりは、提携による流通規模拡大の機会となる一方、競合プラットフォームの登場にもつながり得ます。既に24万社を超える買い手会員を抱える先行事業者は、ネットワーク効果の点で優位な立場にあります。今後は大手との関係を競争ではなく協業に結びつけられるかが焦点になると見られます。

AI活用が変えるBtoBマーケットプレイスの運営コスト

BtoBマーケットプレイスでは、出店社の獲得やサイト改善の支援に多くの人手がかかるのが一般的でした。売り手ごとに売り場の課題を分析し、改善提案を行う業務は、規模が大きくなるほど負担が増します。この領域にAIを組み込むことで、運営コストを抑えながら支援の質を保つ動きが出てきています。

営業からバックオフィスまでAIを使った少人数運営が実現すれば、流通高の増加がより直接的に利益へ反映されます。人件費の上昇が続く環境では、この差が事業者間の収益性の格差として表れやすくなります。プラットフォーム事業の競争軸は、集客力に加えて運営効率へと広がりつつあると考えられます。

ITトレンド編集部の考察

今回の中間決算は、第1四半期の好調が一時的なものではなかったことを確認できる内容です。第2四半期単独でも営業収益3億76百万円、営業利益1億91百万円を確保しました。営業利益率は中間期累計で49.3%と、第1四半期の47.6%からさらに上昇しています。

注目したいのは、営業費用の伸びが+0.1%から+3.4%へ変化した点です。費用が増え始めても利益率は上昇を続けており、増収による吸収力の高さが確認できます。一方で、WSアライアンスなど新規領域の立ち上げに伴う費用が下期に本格化する可能性もあります。

通期予想に対する営業利益の進捗率は53.7%と、中間期の目安を上回っています。それでも会社は通期予想を据え置いており、下期の費用増を織り込んだ慎重な計画とも考えられます。WSアライアンスの具体的な開始時期と、大手企業との協業がどのような形で進むかが、下期の注目点になるでしょう。

まとめ

  • 2027年1月期中間期の営業収益は7億52百万円(前年同期比+11.7%)と増収
  • 営業利益は3億70百万円(同+21.8%)、経常利益は3億73百万円(同+22.5%)と増益
  • 中間純利益は2億52百万円(同+28.9%)、分割後基準のEPSは25.78円
  • 第2四半期単独の営業利益は1億91百万円で、第1四半期の1億79百万円を上回った
  • 営業利益率は49.3%(前年同期比4.1ポイント増)、営業費用は+3.4%の増加
  • 総流通高は73億96百万円(+12.4%)、買い手会員数は245,044社(前期末比+2.3%)
  • 総資産33億46百万円、純資産22億64百万円、自己資本比率67.7%
  • 2026年8月1日付で1株を2株に株式分割
  • 通期予想は据え置きで、営業収益14億73百万円(前期比+8.4%)、営業利益6億89百万円(同+9.0%)
  • 通期の経常利益予想は6億91百万円、純利益予想は4億56百万円(同+7.8%)、分割後基準の配当予想は13.0円

ITトレンド編集部

IT製品の比較サイト「ITトレンド」の編集部です。ITトレンドはイノベーションが2007年より運営している法人向けIT製品の比較・資料請求サイトで、累計訪問者数2,000万人以上、3,750製品以上を掲載しています。読者がIT製品・サービスを比較検討する際に役立つ情報や、システムを活用した社内の課題解決のヒントになる情報を日々発信しています。

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